FLOWERMOUNTAIN 『まくらもとノート』
 

最近かんがえていた音楽のこと

2020.02.16

 市川淳之介×ウチヤマシンイチのレコーディングに立ち会ってきた。

 とても寒い日、新潟から市川淳之介さんと妻のみやこさん、かわいい娘さんたちが、アイスクリームスタジオにやってきた。

 ちからをかしてくれたのは、おなじみの、THIRTY THREE RECORDのヨーン氏、それから、長い音楽仲間のチャビンさん。

 最近は色々なことがあって、色々なことを考えた。考えたことの中心は、音楽のこと、音楽とともにあるということ。ひとと、そのそれぞれの、音楽との関係性。

 音楽を代謝するひと、音楽と闘うひと、ときに音楽を味方にするひと
 音楽を敬うひと、音楽を支えるひと、音楽を輝かせるひと

 互いのそれを尊重しながら、ときどき交差して、わたしの周りにずっと、音楽を奏でる(選択肢をもつ)、愛でる人がいてくれたら。だれかがふと思い立ったとき、奏でるひといるじゃんてわたしを思い出してくれたら。そんな人生になったらいいって思った。

 音楽をたくさん知らないことも、楽器がうまくならないことも、音楽への想いがたりないのかと、コンプレックスのように感じていたけど、たぶんわたしみたいな形でも、不自然なんてことはない。わたしにとっては、世にでまわる音楽から好みのものをさがすより、このひとは何を鳴らすのって、耳を傾けるほうが、ずっとしっくりくる楽しみ方だと思った。

 アイスクリームスタジオの談話でも、キャンドル作家のハルさんが、知識欲がなくて詳しくなれないわたしを「自由でいられる」って言ってくれていて、ハッとした。自由な場所に身を置いていながら、それはわたし好みのはずなのに。それしかできないと感じていると、それでいいのかって疑ってしまうものなんだな。

 レコーディング中、ずっと動画を撮っていて、データをパソコンに取り込んで見てた。

 淳さんが「I LOVE YOU」をうたっているのを見て、涙がボロボロこぼれてきた。いつもこのうたをうたう淳さんを見ると泣いちゃうんだけど、どうしてなのかわかった気がした。じゅんさんはたくさんの名曲を産んでいて、本当にいい曲ばかり。淳さんの葛藤とか苦しみとか、丸裸に込めてあったりして、そんな曲たちにも、ジーンとくるんだけど、そういう曲を聴いてこそ、「I LOVE YOU」が身にしみる。どうしてこんな苦しみの中でやり続けるのか、そのこたえがあるような気がする。
 「I LOVE YOU」をうたう淳さんからは、努力をしなければ手に入らないような、そこはかとない「うたう歓び」を感じるんだ。それがまっすぐ、こころに届く。そして感動する。
 そうなんだぁ、音楽とともにある歓びに、わたしのこころは、うごくんだなぁ。

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FLOWERMOUNTAIN

略してフラマン。THE BAUM、NIGHT OWLのメンバー。

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